トップは37年連続で國場組 沖縄の建設業完工高ランキング

 
建設業完工高ランキングで37年連続の県内トップとなった國場組(資料写真)

 東京商工リサーチ沖縄支店は1日までに、2021年度の県建設業完成工事高(年間10億円以上)のランキングを発表した。ランキング入りした企業数は216社、完成工事高は計5606億7200万円で、トップは37年連続で國場組、2位は15年連続の沖電工、3位は前年度から順位を1つ上げた屋部土建だった。

 前年度にランクインしたのは全県で234社、完成工事高は5796億9500万円だった。21年度は、コロナ禍のほか、土地価格と建築費が高止まりした影響を受け、ランクイン社数は18社、完成工事高は190億2300万円(3.3%)減少した。前年度を下回るのは、ランクイン社数が2年ぶり、完工総額は10年ぶりという。

 一方で、ランクインした216社だけを比べると、完成工事高は124億1700万円(2.3%)増えた。上位10社の完成工事高は計1625億4500万円となり、前年度を73億200万円(4.7%)上回った。増収企業は118社で全体の54.6%を占め、20年連続で半数を超えたが、前年度の60.3%を5.7ポイント下回った。

 國場組は、建築で名城ビーチホテル、瑞慶覧家族住宅、ハンセン給食センター、土木ではシュワブ埋立て、IROプロジェクト開発計画などを手掛け、37年連続で1位を維持、2年ぶりに増収に転じた。

 沖電工は、海底ケーブル敷設を含めた好調な電気工事に、沖縄電力新本館と同社変電所の建築工事、新名護幹線地中化、海水揚水線撤去などの土木工事が寄与し、前期比12.8%の増収となった。

 3位の屋部土建は、建築で港川プロジェクト、牧港工場、ギンバル温泉プロジェクト、土木でシュワブ埋立て、嘉手納住宅インフラ、2018年度赤嶺トンネル南側などを手掛け、初めて200億円を超えた。

 4位のアメリカンエンジニアコーポレイションは、相模中央配送センター改装、店舗改修などの管工事が52億円余りに上り、米海兵隊施設の建築、米軍内機械電気設備改修などで前期比13.5%の増収となって、前年より順位を1つ上げた。

 5位は大米建設で、宮古島市総合庁舎、サンエー宮古島シティ、那覇市新文化芸術発信拠点施設などの建築に、シュワブ埋立て、宮古島・砂山地区ホテル計画造成、空自那覇管理棟新設などの土木工事の受注も好調で前期比1.5%の増収となったが、順位は前年より2つ落とした。

 6位は仲本工業となり、建築で恩納村仲泊コンドホテル、沖縄科学技術大学院大学第5研究所棟、那覇空港国際線旅客ターミナルビル、土木でシュワブ傾斜堤護岸新設、陸自石垣島駐屯地造成などがあって前期比5.8%の増収となった。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)

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