沖尚、春のセンバツほぼ確実に!2試合連続のサヨナラ勝ちで決勝進出

 
サヨナラ打を放ち、仲間と抱き合って喜びを爆発させる沖縄尚学のエース東恩納蒼(背番号1)ら=10月28日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(以下、雑誌「ホームラン提供」)

 来春の第95回選抜高校野球大会(春の甲子園)の出場校を決める参考資料となる秋季九州大会(第151回九州大会)は28日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで準決勝2試合を行い、第2試合に登場した沖縄尚学(沖縄1位)が海星(長崎2位)に7-6でサヨナラ勝ちを収めた。サヨナラ勝ちは準々決勝に続き2試合連続。沖尚の決勝進出は、優勝した2013年以来、9年ぶり。

 九州のセンバツ出場枠は4校であり、沖尚の出場はほぼ確実と見られる。沖尚と長崎日大(長崎1位)による決勝は29日正午から、同スタジアムで行われる。

三番手で照屋が我慢 勝利呼び込む

3番手で登板した照屋希空

 初回で4安打を集中させて3点を先制した沖尚だが、準決勝まで2試合連続で完投してきたエース東恩納蒼がぴりっとしない。疲労に加え、序盤にセンター返しの打球が足に直撃した影響で「腕が振れず、少しかばいながら投げたので自分のピッチングができなかった」と制球を乱した。

 結果、4-3とリードして迎えた六回表に4安打を浴びて一挙3点を奪われ、4-6と逆転を許した。

 現在のチームになってから、強豪相手に継投で勝利したことがほとんどない沖尚。比嘉公也監督も「エースが不調の時にどう戦うかをやったことがなくて、不安ではあった」と振り返るが、伏兵が現れる。2番手の上原秀介と3番手の照屋希空だ。

 左腕の上原は六回途中にマウンドを継ぎ、早速暴投2つと序盤こそ制球が定まらなかったが、七回までを無失点で乗り切った。さらにこれ以上離されたくない八回と九回は、制球力を課題としてきた右腕の照屋が「緊張はあまりなくて、課題のコントロールも決まってました」と2回を被安打無しの6人でぴしゃり。

 勝利への望みを残した照屋は「自分達の課題は2番手投手がいないことだったので、自分が流れを変えると思って投げました。いつでもいける準備をしてました」と振り返った。

途中降板のエース バットに悔しさ乗せ

九回裏、サヨナラ勝利を呼び込む一打を放つ東恩納蒼

 1点を追う勝負の九回裏。最初の打席に立った1番・知花慎之助がこの日、自身4安打目となる右前打で出塁する。続く佐野春斗主将が追い込まれながらもスリーバントを成功させ、さらに後続が四球と安打で1死満塁に。一打逆転サヨナラの好機を迎えた。

 この場面で左打席に入ったのは、5番でエースの東恩納だ。当時の心境を振り返る。「ゲッツーが一番ダメだと思ったので、しっかり振り抜いて、最低でも外野フライを打とうと思って打席に立ちました」

 2球で早速追い込まれたが、その後6球連続ファウルで粘ってからの9球目だった。インコースのスライダーにタイミングを合わせて引っ張ると、打球はライトへ抜けた。2人が生還し、ベンチから飛び出したメンバーが東恩納を迎え、抱き合って喜びを爆発させた。

 途中降板の悔しさをバットに乗せた東恩納は「前回に続いてサヨナラ勝ちできて嬉しかったです。最後まで粘れるのも、地元の応援の力があってこそ。そこを味方に付けて、明日も勝ちたいです」と頂点を目標に据えた。

 さらにその先も見据える比嘉監督は「東恩納がダメな時に他の投手でもいけるとチーム内で示せれば、もっと冬場のトレーニングに活気が出る。エースが不調の時こそ、みんなで全力でプレーできればと思ってます」とチーム力のさらなる強化を掲げた。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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