【沖縄県知事選】”期日前”を制する者は選挙を制す? 投開票当日に台風接近

 

セット戦術に力 統一地方選も投票率に寄与するか

トリプル選となる宜野湾市の選挙ポスター掲示板。左から市議選、市長選、県知事選=宜野湾役所敷地内

 投開票当日は県議補選、4市町村の首長選挙、24市町村の議会議員選挙が行われる。宜野湾、大宜味、伊是名ではトリプル選となる異例の事態となっており、票の掘り起こしに向けて佐喜眞、玉城の両氏は各地でセット戦術にも力を入れている。

 特に、いずれも新人で「オール沖縄」が擁立した上原快佐氏(42)、参政党公認の仲松寛氏(59)、自民党公認の下地ななえ氏(42)、NPO法人代表の糸数未希氏(49)の4氏が出馬した県議補選は「最重要選挙」に位置付ける。現在、県議会の勢力は与党と野党・中立が同数となっているため、どちらが多数となるかは知事選当選者の県政運営に大きな影響を与えるためだ。三日攻防に入って以降も、佐喜眞氏は下地氏、玉城氏は上原氏と共に地域を回り、同時当選を目指している。

 また、知事選で返還手法が大きな争点になっている米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市長選でも、候補者と共に街頭に立つ場面が多い。

 現在、県内各地ではさまざまな選挙の街宣カーが走り、家のポストにも各選挙候補者のビラが多く入る。選挙に対する有権者の関心を高め、投票率の向上に寄与する効果が期待される。

当選ラインは33~35万票ほどか

 これまで13回開かれた県知事選の投票率は、平良幸市氏が当選した1976年の第2回の82.07%。稲嶺惠一氏が再選を果たした2002年の第9回で過去最低の57.22%を記録したが、辺野古移設問題で仲井眞弘多元知事が容認を表明した後の14年は64.13%、翁長雄志前知事の死去に伴う前回の2018年は63.24%で、いずれも関心が高く、直近4回は60%台をキープしている。

 今回、8月24日現在の選挙人名簿登録者数は1,176,110人。仮に4年前と同じ投票率だった場合、投票数は743,771票(小数点以下は切り捨て)。前回は玉城氏と佐喜眞氏による事実上の一騎打ちだったのに対し、今回は8年前の知事選で69,447票を得た下地氏が立候補しているため、当選ラインは34~35万票程度になると見られる。

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