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キムタツコラム②誰かの幸せにつながらない勉強など存在しない
- 2021/12/15
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確かにたくさんのお金を頂戴して自分が幸せになるという側面はあるだろう。しかし、それと同時に、人さまの幸せにつながっていない勉強など存在しないということも知っておくべきである。英語や地理や文化を勉強した人がキャビンアテンダントになれば、世界中の乗客が機内で癒されることだろう。数学や理科を勉強した人がロボット工学を研究することで、福島第一原発の廃炉が実現するかもしれない。そうなれば故郷を追われた人たちに笑顔が戻ることだろう。リード大学で書体を勉強したスティーブという少年が友人とともにアップルという会社を作り、iPhoneを供給して世界中を幸せにしてくれたように、思わぬ勉強が思わぬ幸せにつながるのである。そして、勉強によって街全体が明るくなっていく。
逆説的に考えれば、もしあなたが何の勉強もしなければ、誰のことも幸せにすることができない。誰かの勉強の成果を享受するだけの人生を送ることになる。せっかく生まれてきたのに、誰のことも笑顔にできずにこの世を去ることになるとすれば、それは悔恨の極みなのではないかと、僕は思う。
人は笑顔のために学ぶのだ。子どもたちにはこれからも勉強について語り続けようと思っている。勉強が嫌いだと言う子どもたちに、算数や国語だけが勉強なのではないのだと言いながら、日本中を歩こうと思っている。そして、その子どもたちの中から、眉間にしわを寄せている人々を、苦痛に顔をゆがめている人々を、笑顔にする人材がひとりでも多く世に出てくることを期待して止まない。