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「八重山みんなの文化祭」SDGsシンポジウムを石垣島で開催
- 2021/11/18
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2021年11月21日、石垣島で「やいまSDGsシンポジウム」が開催される。パネルディスカッションをはじめ、地産地消マルシェや郷土芸能などのライブ、民具作りワークショップや「SDGsボードゲーム八重山版体験会」などを予定している。
事務局の藤田信太郎さんは「難しいイメージのあるSDGsを、楽しみながらみんなで知る場にして、より良い未来へ向けて実践を続けていければと思います」と話す。
環境を守りながら観光事業を続けるには
藤田さんの本職はテレビディレクターで、映像制作会社の日テレアックスオンに所属している。これまでに世界中の秘境での冒険ものや、捕鯨船に乗って長期密着のドキュメンタリーを手がけてきた。
「以前は石垣島や沖縄へ来ても『綺麗だな』で終わっていました。ところが、シンポジウム発起人の知人にガイドをしてもらい、見方が変わりました。帆掛けサバニに乗って、電気を使わない旅を経験し、日没になるとヤエヤマヒメボタルが360度イルミネーションのようにフワーっと出てくる光景を目の当たりにしたんです。その時、守らなきゃいけない場所なんだなと“自分ごと化”できました」
珊瑚の白化に危機感
石垣市と竹富町、与那国町からなる八重山地方の島々は、ユネスコの世界自然遺産に登録された西表島や、日本で唯一最大のサンゴ礁を誇る石西礁湖といった、豊かな自然を抱える。さらに石垣市は、2020年に『SDGs未来都市認定』を受けた。
一方、八重山の課題は多い。観光で人気の「川平湾」では、⽇本に⽣息する約280種の珊瑚のうち約150種が確認されていたが、開発に伴う⾚⼟の流⼊により多くが消えたという。島民からも、15年前には潜ったときにカラフルで花びらのような珊瑚が広がっていたが、今ではすっかり減ってしまい真っ白な光景になっていると実感をもって語られている。
課題解決に向けて、まずは2020年11月に島外の有識者を集めたイベントを行ったものの、市民に届いている実感が薄かったという。
そこで、今回のシンポジウムでは地域の住民を中心に声をかけた。実行委員長の八重山高校2年生の当銘由羅(とうめゆら)くんをはじめ、八重山で持続可能な事業に挑戦しているメンバーが多くそろった。地域の資産であり、一方で課題でもある【サンゴ礁保全】【生物多様性】【教育】【ワーケーション】【サスティナブルツーリズム】についてパネルディスカッションを行う。
教育のパネリストには、人気の「うんこドリル」を手掛け、SDGs学習ゲーム「Get The Point」を開発した門川良平さんも参加する。