金鍾成体制下でいまだ“無敗”、就任後2勝2分 FC琉球が盛岡と2ー2

 
アウェー戦を前に集合写真を撮るFC琉球のメンバー=14日、岩手県のウエスタンデジタルスタジアムきたかみ(FC琉球提供)

 サッカーJ3で17位のFC琉球は14日、岩手県のウエスタンデジタルスタジアムきたかみで10位のいわてグルージャ盛岡と今季第31戦を行い、2ー2(前半1ー0、後半1ー2)で引き分けた。通算成績は10勝15敗6分の勝ち点36。暫定で17位のまま。次戦は21日午後6時半から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでFC今治と対戦する。

 金鍾成監督が指揮を執り始めた第28戦から負け無しが続いており、成績は2勝2分。いずれの試合も得点を決め、4試合を合わせて計6得点を挙げており、金監督が目指す攻撃的サッカーが早速浸透し始めている。

福村、金崎が得点 二度追い付かれる

 盛岡戦では前線から積極的なプレッシャーを仕掛けてボールを支配し、序盤から主導権を握った。前半14分、MF岡崎昂星が左サイドのハーフライン付近から縦に長いスルーパスを送り、反応したDF福村貴幸がディフェンスラインの裏に抜け出す。ワンタッチ後にあまり角度の無いところから左足を振り抜き、相手GKの右下を通して先制点を挙げた。

 後半7分に昨シーズンまで琉球に所属していた盛岡のMF李栄直に同点弾を許したが、同20分に左コーナーキックからのこぼれ球を途中出場のFW金崎夢生が押し込み、勝ち越し。そのまま逃げ切るかに見えたが、同42分に中央から豪快なミドルシュートを被弾し、同点に追い付かれた。アディショナルタイムでFWケルヴィンが立て続けに2本シュートを放ったが、一本目はクロスバーにはじかれ、2本目は左に逸れて試合終了のホイッスルが鳴った。

◾️金監督「後半で受けに回ってしまった」

指揮を執る金鍾成監督(FC琉球提供)

 前半はボールを動かして圧倒したが、後半はプレッシャーを増した盛岡に攻め込まれた。金監督は「後半の頭がゲームの大事なところだったと感じています。リードして落ち着いてしまい、受けに回ってしまった。(失点した)2本のミドルシュートは気持ちのこもったプレーでしたので、やられて当たり前。ゲーム全体としてもう少し主導権を握れるようにして、教訓として生かさないといけないと思います」と振り返った。

 アウェーで勝ち点を獲得したことについては「点を取られた後に取り返し、アウェーで勝ち点1を取れたことは現在の我々の立ち位置からすればよく頑張ったと思います」と評価し、ポジティブに評価していた。

 残留争いの現状は、14日終了時点で17位の琉球が勝ち点36、18位のテゲバジャーロ宮崎が33、19位のSC相模原が32、最下位20位のギラヴァンツ北九州が24。琉球以外の3チームは15日に試合がある。宮崎と相模原は直接対決となるため、注目のカードとなる。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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