比嘉さん金城さん家族リレー 沖縄の運動会?いいえボリビアです

 

鳴り響く沖縄の音

 エイサーと踊りもある。低学年は浴衣を着用して四つ竹を手に踊り、高学年はエイサーの衣装を身にまとい、年中口説の演目を見事に披露した。太鼓の音で会場が沖縄感に包まれ、来場席からは指笛が鳴り響く。エイサーだけは絶対に見たいと来場する高齢者もいるほど、みんなが楽しみにしている演目だ。

踊りを披露する低学年の生徒達

エイサーを披露する高学年の生徒達

比嘉さん、金城さん「家族リレー」力走

 最も盛り上がる種目をあげるとすれば、家族リレーだろう。筆者が通っていた沖縄本島の学校では、生徒数が多いため家族リレーの種目はなかったが、離島では定番として行われている。

 父母や兄弟、親戚の4人でチームをつくり、バトンを手に力走、観客席から熱い声援と拍手が送られる。中にはおじいちゃんも出場する三世代構成のチームもいる。大抵、お父さんがアンカーの大役になることが多く、トップでゴールテープを切ると、お父さんはヒーローになれる。

 転んでも拍手が起き、抜いても抜かれても大声援、出場者全員の力走に歓声が続いていた。

継続的な人的交流による文化の継承

 同校では、1986年から始まった沖縄県の制度である、現職教員のコロニア・オキナワ派遣によって持ち込まれた種目も多く、応援合戦「ゴーゴーゴー」もエイサーなどもそのひとつだという。

 日本の運動会の定番曲と定番種目以外に、今では、ボリビアの民族ダンスの披露などボリビアらしさが見られるプログラムも増えている。

 同校は、今年で創立35年。6年前から沖縄県による現職教員の派遣は中止となったが、現在は、JICA青年海外協力隊による日本語教師の派遣が続いている。蓄積された経験やノウハウ、継続した人的交流のお陰で今もなお、ボリビアで日本や故郷沖縄の文化を大切にした運動会が受け継がれている。

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安里 三奈美

投稿者記事一覧

ボリビア在住5年、2児の母。フリーライターとして観光や沖縄県系コミュニティーについてWEBや紙媒体で執筆、寄稿等を行う傍ら、家系図や家族史・自分史の制作会社の代表も務める。2011年に県系の若者をつなぐネットワークを構築、県系若者が集う大会を世界各地で開催。2015ミスうるま。著書に「刻まれた21cm」(文芸社)

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